2016年5月17日火曜日

日本沈没の足音が近づいています。

  現在、アメリカ(を裏から支配する層)の長年の日本沈没計画が仕上げに入っている――というのが私の主張しているところです。彼らはそのために、いま日本に少なくとも以下の3つの時限爆弾を仕掛け終わっていると見ています。

 時限爆弾① 首都直下地震と南海トラフ巨大地震・津波、富士山の噴火
 時限爆弾② 国家財政破綻による大多数の日本国民の窮乏化
 時限爆弾③ 中国による日本国土の破壊と日本国民の蹂躙

 その具体的な内容については拙著『日本沈没最終シナリオ』(たま出版)に詳しく書いていますので改めて述べませんが、いよいよその時限爆弾の導火線が燃え尽きつつあると思われます。私はこの3つの時限爆弾の中で、②の「国家財政破綻」が最初に爆発すると見ています。
 しかしながら、浅井氏の本には国家破産によって日本国民が受ける衝撃を緩和する有効な方法は処方されていません。「ハイパーインフレや徳政令によって手持ちの財産が紙くず同然になるのを覚悟しなさい」というだけで、「お金をたくさん持っている人は外貨預金などをして資産を分散しておくべきだ」といった程度の処方箋です。
 確かに、本来なら国民を守るべき立場の政府が、国家破産は避けられないと見て国民を見殺しにするつもりなのですから、経済ジャーナリストに過ぎない浅井氏が国を救う対策を示せないのは仕方がないでしょう。要は、ここまで借金(国債)を増やさないように政府が努力すべきだったのです。
 しかしながら、国家破産の危険性が叫ばれはじめて10年以上も経つのに、その間、国は借金(国債)を増やし続けてきました。いまやGDP(国内総生産)対比では世界の歴史上前例がない巨額の借金(国債)を抱えているわけで、政府としては踏み倒すしかない状況に陥っています。
 いずれは破産して、国民が大変な状況に置かれることは早くからわかっていたはずのに、なぜ政府は借金を減らす努力をしてこなかったのか、と考える人があるかも知れません。その理由は、「有効な手を打たせてもらえなかった」ということなのです。早くから日本沈没を計画しているアメリカ(を裏から支配する層)がそれを許さなかったからです。
 というわけで、もはやこの国が破産することは避けられません。ある日突然、日本の国債が大暴落を始める――という形でこのシナリオはスタートするでしょう。そして、あれよあれよという間に株安・円安が加速し、国が非常事態宣言をする――という展開になるはずです。
 それから、頃合いを見計らっていよいよIMFが乗り込んできて、日本政府に代わって大ナタを振るう、ということが予測されるシナリオです。
 この一つの時限爆弾だけでも、日本沈没は避けられないでしょう。そのことを早くから予測している人物がいました。当サイトでも紹介している『「国家破産」以後の世界』(光文社)の著者・藤井厳喜氏です。本日は同書の「序」の内容を抜粋してご紹介します。下線を引いた部分について、最後に私の考え方を述べるつもりです。

 悪夢の210X年

 筆者は最近、しばしば悪い夢を見る。それは、われわれが暮らす日本国が、この地球上から消滅してしまっているという未来世界の話である。
 もちろん、そんなことはあるはずがないとは思うが、それでもその可能性がないとは言い切れないから、ひどく寝覚めが悪い。
 筆者は、1970年代から1980年代にアメリカに留学し、国際政治学を学んだ。そしてその現場で痛感したのは、アメリカの大学では、あらゆる国のあらゆる事象が徹底的に研究され、世界が冷徹に分析されているということだった。アメリカが世界覇権を手にする超大国である以上、これは当然のことなのだが、それでも、なにかやるせないものを感じた。それは、わが日本がとてつもなく小さな存在に思えたからだ。
 そして、筆者が最近見る夢は、このやるせなさをさらに助長するのである。では、その夢のシーンを、ここにできるだけ詳しく再現してみよう。

 時:210X年1月16日、3:00pm
 所:アメリカ合衆国、マサチューセッツ州
 ハーバード大学、エマーソン・ホール、歴史学部

 東アジア史専攻の3年生で日系アメリカ人のデビット・ケン・フジモリは、指導教授エズラ・パウンド(東アジア現代史専門)に彼の卒論のテーマについて相談をもちかけている。

フジモリ 古いテーマかもしれませんが、私は日本人の血を引いているので、やはり卒論のテーマは、〝日本の崩壊〟にしたいのです。
パウンド教授 それは結構だが、もう研究し尽くされたテーマなので、新しい切り口が必要だと思うが……?
フジモリ おっしゃるとおりです。僕は中学時代から〝日本の崩壊〟をテーマにした本なら100冊以上も読んでいますし、確かに難しいテーマです、研究されすぎていて。
パウンド教授 やはり2022年の中国(中華人民共和国)の日本併合前後のことを書くのかね? それとも、2010年の北朝鮮の核ミサイルによる日本攻撃のほうを取り上げるのかね?

フジモリ じつは2022年の中国の九州侵略のとき、私の祖父は3歳で曾祖父の腕に抱かれてアメリカに亡命してきたんです。それで、これについてはファミリー・ヒストリーの観点からも研究してみたいのですが、新しい事実や切り口を見つけるのは難しいと思っています。
パウンド教授 あの侵略に協力した統一朝鮮に関する新資料が出たと聞いているが……。
フジモリ NY大学の李教授の論文なら僕も読んでいますが、別に新しい事実はありませんでした。中国と統一朝鮮の賄賂を、日本の首相や外務大臣がもらっていたという例の話で、固有名詞と金額が若干変わっているだけです。
パウンド教授 2010年、崩壊寸前の北朝鮮が日本に2発の核ミサイルを撃ち込んで、死者は20万人を超えたというのに、日本はついに憲法改正に踏み切らず、逆に統一朝鮮や中国に媚を売るエセ平和主義政権ができてしまい、ついにはこれが2022年の中国の本格的な九州侵略を招いたというわけだ。しかし、このときの日本人の心理というのが私にはまったく理解不可能なのだがね。

フジモリ 1945年にアメリカに2発の原爆を落とされた日本は、敗戦後、むしろ親米となり、原爆が落とされたのは自分たちの罪だと自虐的になり、逆に防衛努力を罪悪視しました。そう考えれば、2010年の北朝鮮の核攻撃にも同じ反応を示しただけだ、と言えるのではないでしょうか。
パウンド教授 ワタシには、どうしても理解不能だが……。
フジモリ それはそうとして、パウンド教授、この年表を見ていただけませんか。

 ――彼は、手作りの年表を、教授のデスク上のコンピュータ画面に映し出した。フジモリが操る矢印は、2008年のところに止まった。「2008年、日本国政府財政破綻」の文字が光って浮かび上がる。

フジモリ 教授、これが大事な要素だろうと思うんですが、先日、古い書籍をエンチン図書館(燕京=ハーバード大学の東アジア関係の図書館)で見つけ、少し調べてみたのですが、2008年には、日本政府は国債の償還ができず、すでに破綻していたんです。一般に信じられているように2010年の核攻撃の後ではなかったんです。意外に思われませんか?
パウンド教授 確かにそうだ……。
フジモリ これは私の仮説ですが、こういう見方はどうでしょうか。つまり2008年の政府の財政破綻で、国民の精神はすっかり凋落してしまった。愛国心が崩壊し、国民の士気は落ち、絶望的になり、利己的になっていた。そこに北の核ミサイルが打ち込まれて、日本の崩壊は決定的となってしまった。私にはそう思えるのです。つまり、日本崩壊の真の原因は、政府の無責任な国債発行による財政破綻だった。それによって経済的のみならず、政治的にも心理的にも、日本は国家として解体を始めてしまった。そのために2010年や2022年に対応する精神的気構え、簡単に言えば、愛国心ということですが、すでにそれを失っていたに違いないのです。どう思われますか?
パウンド教授 それは面白い。それは確かに新しい視点だね。私は、2010年の日本は経済大国だとばかり思っていた「経済発展のみにうつつをぬかして、国を滅ぼした」とばかり思っていたが、違ったわけか。日本政府は財政的に2008年にはすでに破綻していたのか……。その当時の日本人は、政府の赤字と莫大な国債発行について、知らなかったわけはあるまい。いったいどんな議論をしていたのかね?
フジモリ 先週からエンチン図書館で、それに関する資料を探していました。5冊ほど見つけましたし、デジタル化し旧政府資料も若干見つかりました。結論から言うと、2000年ころから、国債政策の破局は予想されていたんです。しかし、官僚や政治家は、結局なにもしなかったのです。
パウンド教授 破局が見えていた、予想されていたのになにもしなかった? 信じられないが……。
フジモリ まったくです。しかし、それが事実のようです。 ここまでくると、日本人の血を引いていることがおぞましくさえ思えてきますよ。
パウンド教授 ぜひ、その研究を卒論テーマにしたまえ。君の仮説もなかなか説得力はあるが、卒論ではまず、なぜ2008年の日本政府が財政破綻を防げなかったのか、それを取り上げてみたまえ。すばらしい卒論になるだろう。君はなんといったって、もう日本列島でもほとんど話されなくなった日本語という絶滅言語ができるんだからね。

フジモリ ありがとうございます。曾祖父や祖父のおかげなんです。85歳の祖父は家ではいまだに日本語です。熊本弁とかで、標準語とは少し違うんですが……。
パウンド教授 クマモトと言えば、中国が3つに分離したうちの1つ、南中国が支配する九州の一部だね。
フジモリ そのとおりです。九州ではいまや広東語が主流だそうです。南中国の首都が香港なので、そうなってしまったといいます。ロシア連邦に占領された北海道はロシア語になり、アメリカの自治領となった本州と四国では英語一辺倒ですからね。国が滅ぶと、その言語は3代で滅ぶといいますが、まったくそのとおりですね。
パウンド教授 いちばん運がよかったのはオキナワの日本人だったんじゃないかね?

フジモリ :私もそう思います。最後まで米軍がいたので中国の侵略を受けず、やがて、すでに独立している台湾共和国の一部となりました。台湾共和国では、日本人にも参政権がありますからね。日本語人口|がまだ50万人といいますから、うらやましいですね。世界で唯一、日本語のTV放送が残っているのがオキナワですよ。
パウンド教授 本州と四国は、自治領であることをやめて、州に昇格しないかと、再三再四、米連邦政府からオファーされているのに州民投票でこれを否決しているのは、どういうわけかね? プエルト・リコでさえ州に昇格したのに。
フジモリ それは簡単です。連邦政府の補助金がもらえなくなるし税金が高くなるからです。参政権がなくたって、税金が安いほうがいいんですよ。まったく日本人というのは……。
パウンド教授 君がそんなことを言ってはいけないよ。かつては、Japan as No.1とまで言われ、世界一の工業国だったじゃないか。
フジモリ それも20世紀の終わりの一世代30年間だけの出来事でしたがね。庶民はともかく、エリートまでが短期的にしかものが考えられなくなれば、国は滅びます。滅んでしまった国から、せめて貴重な教訓を引き出すことが、その子孫である私の責務だと思っています。

 ――フジモリは日本人らしく深々とお辞儀をすると、左右に開いた自動扉から出て行った。パウンド教授のデスク上の立体スクリーンが地球儀を映し出していた。アメリカ合衆国の領土はベーリング海峡からパナマ運河まで広がり、全北米大陸をカバーしていた。南アメリカ大陸も1つの国家に統合されていた。太平洋のかなた、ユーラシア大陸の東端には、もはや日本Japanという名の国は存在していなかった……


 下線を引いた部分について私の意見を述べておきます。

●中国と統一朝鮮の賄賂を、日本の首相や外務大臣がもらっていた。

 「統一朝鮮」ということは、北朝鮮と韓国が統一されることを意味しています。私も、これから始まる世界大動乱の中で朝鮮半島は統一されると見ています。
 日本の複数の有力な政治家が中国のスパイたちに籠絡されていることは間違いないでしょう。お金をつかまされているというより、女性問題等で弱味を握られてしまっているということです。かつて橋本元首相が中国人の女性スパイと関係があったことがマスコミに暴露されたことがありました。当時の日本の政治家達は「ハニートラップ」というありふれた手口に簡単にひっかかってしまったようです。

●2022年の中国の本格的な九州侵略

 私は、中国の正規軍が日本に上陸することはないと見ています。しかし、中国大陸での動乱の中で、国を捨てて逃げてくる武装難民が最初に上陸するのが九州や山陰地方になる可能性は高いでしょう。日本社会も国家破産によって混乱のさなかではありますが、中国よりは安全だからです。しかし、彼らの中には必ず武装した兵士が紛れ込んでいます。それが問題なのです。

●2000年ころから、国債政策の破局は予想されていたんです。しかし、官僚や政治家は、結局なにもしなかった。

 日本政府が借金(国債)のために破局を迎えることは2000年ごろから予想されていたのです。それから15年間も、政府関係者は有効な対策を打たないまま借金を積み上げ、最近では日銀が国債を引き受ける形で民間の国債を吸い上げています。
 日本の中央銀行である日銀は政府の機関と考えている人が多いと思いますが、実は民間銀行です。政府が株の過半を持っていることになっていますが、他の株主の名前は明らかにされていません。ロスチャイルド財閥が関係していることは間違いないと言われています。
 もし日本という国家がなくなれば、当然消滅してしまう(潰されてしまう)運命の銀行です。

●もう日本列島でもほとんど話されなくなった日本語という絶滅言語。

 日本が国家破産したあとは、日本語も計画的に抹殺されてしまいます。神社仏閣をはじめ、日本の文化や風俗、習慣など、あらゆる「日本らしきもの」はすべて消されていくのです。もちろん日本語で書かれた古書や歴史的文化財の多くも葬られていくことになるでしょう。日本の真実は日本語とともに消されていく運命なのです。アメリカに侵略され、抹殺されてしまったインディアン(原住民=ネイティブ・アメリカン)や、ハワイ王国の人たちのように……。

●ロシア連邦に占領された北海道はロシア語になり、アメリカの自治領となった本州と四国では英語。

 藤井氏は、北海道をロシアが占領すると予測しています。私も最近はその可能性が非常に高いと見ています。かつてソ連が北方四島を占領した歴史が繰り返されそうです。ただし、武力よって侵略してくるというより、日本が国家機能を喪失したあと、国連の決議でロシアが北海道を分割統治するという形がとられるでしょう。

●ユーラシア大陸の東端には、もはや日本Japanという名の国は存在していなかった……。

 拙著『日本沈没最終シナリオ』のサブタイトル「世界地図から日本の国名が消える日」と同じ内容がここにありました。私がこのことに気がついたのは、本を出版したあとのことです。この本は2004年に購入して読んだのですが、その時はまだ「日本沈没」という事態は予測していませんでしたので、「序」のこの一文は読み流していたものと思われます。いま読み返して見まして、改めて藤井氏の慧眼に敬意を表する次第です。
 まだ、与太話をしているとしか思えない方が多いでしょうが、2020年までにこのことははっきりすると考えています。「国家破産が日本沈没の時限爆弾である」ということを記憶に留めておいてください。

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